痔核(じかく)
概要
痔核は直腸の下部や肛門の粘膜にある血管が膨らみ、ねじれたものです。 血圧の上昇により血管の腫れが生じます。 肛門の内側または外側にしこりが生じ、痛んだり、出血したりします。 診断は、しばしば肛門鏡、S状結腸内視鏡、または大腸内視鏡を使用して、肛門と直腸を検査した結果に基づいて下されます。 痔核のほとんどの症状は治療をしなくても消えますが、繊維摂取、便軟化剤、坐浴により症状が緩和することがあります。
内痔核は、肛門と直腸の境界部(肛門直腸移行部)より上側にできる痔核です。外痔核は、肛門直腸移行部より下側にできる痔核です。内痔核も外痔核も、肛門内にとどまっている場合もあれば、肛門の外に突出する場合もあります。
原因
肛門直腸にある血管の圧力が高くなると痔核の発生につながります。この圧力の高まりは、妊娠や頻繁な力仕事、排便時のいきみの繰り返しによって起こることがあります。便秘がいきみの一因になることがあります。
治療
明和セントラル病院では痔核については結紮切除術または硬化療法(ジオン局注)あるいはその組み合わせによる手術を行っております。
痔核の手術は術式もありますが、術者のテクニックにより患者様の満足度が異なってきます。明和セントラル病院では十分な経験を積んだ医師により患者様に応じた最適な手術を行います。手術は腰椎麻酔で行い、2日から5日程度の入院となります。
痔核の術式


結紮切除術(LE)
痔核は通常3時、5時、11時の3方向にあります。それぞれの痔核をひし形に切除し、痔動脈を結紮します。この際、肛門括約筋を温存することが大切です。また、痔核により伸びた痔核周囲の皮膚を適度に切除することも大切です。
ジオン局注(四段階注射法)
痔核にジオン注という硬化剤を注射し、痔核の血流を減らし、痔核を縮小させます。術後の疼痛がほとんどない術式ですが結紮切除術と比べると再発率は高いです。結紮切除術とジオン局注を組み合わせて行う場合が多いです。